「黄金のレガシー」ベンチマークソフトについて:続報2

公式から吉田Pコメントの続報が出ています。

 

「黄金のレガシー」ベンチマークソフトについて:続報2 | FINAL FANTASY XIV, The Lodestone

皆さんこんにちは、ファイナルファンタジーXIVプロデューサー兼ディレクターの吉田です。

7.0ベンチマークソフトの更新について、リリース日の確定や修正内容など、最新の情報をお伝えさせていただきます。

① ベンチマークソフト更新日について

第81回プロデューサーレターLIVEでお伝えしておりました、5月30日(木)もしくは31日(金)から数日遅れとなり恐縮ですが、リリース日は2024年6月3日(月)とさせてください。

こちらは既に最終デバッグに入っているものの、最終ローラーチェックの初日に、動作についてのソフトウェアの不安定を誘発する不具合が見つかったため、こちらを修正して再度ローラーチェックを行っております。そのため予定よりも1日強の遅れが発生してしまいました。

また、6月1日(土)と2日(日)の両日は、開発チームが作業をしているビルの法定点検日と重なっており、全館完全停電になるため、リリース後になにか問題が発生した際のフォローが行えない状況です。できる限りリリースと同時にフルサポートをさせていただくため、週明けとなり恐縮ですが、リリース日を6月3日(月)とすることで対応したく存じます。

② キャラクターメイキング画面の環境パラメータの見直しと再設定

キャラクターメイキング画面の複数マップにおいて、「ライティング」「光源位置」「天候」等の各種環境パラメータを、第一次グラフィックスアップデートに適したものにすべて再調整を行いました。なお、この各種環境パラメータの見直しは、ベンチマークソフトだけでなく、パッチ7.0以降のFFXIV本体へも導入されます。

キャラクターメイキングで用意されているすべてのマップに大幅な環境更新が入っておりますので、詳細はぜひ修正版ベンチマークソフトにてご確認ください。中でも大きな仕様追加があるマップが存在し、こちらは以下で補足しておきます。

キャラメイクシステム起動時のエーテル空間のライティング

こちらは元々「背景にエーテルが漂う空間」というイメージで作られており、その分だけこれまでの環境でも「青色のライト」が強く適用されていました。そのため、キャラクターの肌の色を決める際に、ブルーのライトが反映された状態となっており、ある意味プレーンな肌の色が確認しづらい状態となっています。この「青色のライト」を無くし、ごくプレーンな環境にしようとも考えたのですが、そうした場合は、これまでの印象とあまりにも差異が出てしまい、混乱を招く可能性があるため、これまで同様に「青色のライト環境」はそのまま適用し、その代わり、このマップに設定が存在しなかった「時間変更」のパラメータを使い、「青色のライトを無くした状態」を選択できるようにしました。

こちらはフィードバックにもありました、「ハウジングに見られる撮影スタジオのような状態が欲しい」というリクエストにもお応えする内容となっています。

このサンプルにあるように、時計マークを押すことで「背景のライトや時間を変更」が適用されますが、エーテル空間では……

こちらのように、ライトの色をデフォルトは青でライト1、ライト2は色を持たないプレーンなものに変更できるように仕様拡張しました。

ぜひ、このマップのライト変更で、ライトの色がどのようにキャラクターに影響を与えるのか、お確かめいただけると、キャラクタークリエイションの面白さが更に広がると思います。

キャラメイクシステム起動時の周辺減光の削除

これまでのキャラクターメイク起動時には、メニュー周辺に黒い半透明のエリアを作成し、メニュー項目そのものが見やすいための工夫を行っていました(周辺減光のように見えている黒マスク)。しかし、画面周辺が暗く、どうしても肌や髪などの色の印象を狭めてしまう可能性が高いことから、これらを削除することにしました。メニュー項目の視認性は少し下がりますが、それよりはキャラクターの印象をできるだけゲーム内と同じ印象にするため、そちらを優先することとしました。この点ご了承ください。

 

③ 部分的なデータ/処理の不具合とフィードバック対応

こちらについては、可能な限りすべてのフィードバックに応えるよう、データの見直しや修正を行いました。以下、その一例となります。

瞳の中のハイライトの表現/唇の表現

これまでテクスチャによって「描いていた」ものを廃止し(描いていたものなので、光の角度などでハイライトの位置が変わらない)、正しい光学的処理によって表現する方法に変更されています。しかし、前回リリースしたベンチマークソフトでは、その光学的な処理が弱めだったこと、また、ライト環境が良くなかったために、ハイライトが小さく表示されるなど、特に眼の表現はキャラクターの「意志の弱さ」が感じられてしまいました。今回、処理を強化し、かつマップのライティングなどの環境を変更したことで、しっかり美しいハイライトが出るようになりましたので、ぜひお確かめください。
また、唇の表現についても処理やテクスチャを見直し、より魅力的になるよう調整を行っております。

これらは、キャラメイク環境下だけでなく、インゲームでもしっかり表現されますので、その点もご安心ください。

目の周辺の印象の変化/ほうれい線や肌の状態

前回のベンチマークソフトでご指摘をいただいたものに、各種族の一部で「目の周辺の印象が異なる」というフィードバックがありました。こちらはライティング方法やシェーダーが更新されたこと、かつ、テクスチャやノーマルマップ(凹凸表現のためのデータ)が高解像度対応されたため、元々存在していた皺や凹凸が、より強く表現されてしまう、という状態でした。
これらに該当する様々なフィードバックをひとつひとつ確認させていただき、今回あらためて高解像度化したノーマルマップやテクスチャを描き直し、パッチ6.58までの状態に近づけるよう最大限の作業を行いましたので、ご確認いただけますと幸いです。

髪の毛の低解像度部分の修正

こちらは対応が間に合っていなかったものが多かったケースとなりますが、特定の髪型の特定部分のみ、低解像度テクスチャが残っていたなどの問題は、あらためていただいたフィードバックも参考に、漏れの無いように高解像度化対応を行いました。

セルフシャドウの最適化と調整

自キャラクターの髪の毛などにより、自身に対して落ちる影がやや汚く感じられる部分についてです。こちらは、セルフシャドウの処理の強化、ノーマルマップの調整、スペシャルライトの実装、髪型に対して影を落とす部分と、落とさない部分の切り分けなどを詳細に行い、それぞれの髪型で良い状態のセルフシャドウとなるよう、できる限りの調整を行いました。

環境ライティングの調整

キャラクターが逆光や影の中に入った際に陰影が弱く立体感があまりない状態となっていましたので、全体的にキャラクターの環境ライティングを調整し、ライトが当たっていない状態でも立体感を損なわないように調整を行いました。そのほか、フォグなど環境全体にも微調整を入れています。

こちらにつきましても、キャラメイク環境下だけでなく、インゲームにも調整を行いました。

上記に挙げました以外にも、多数の調整を行っておりますので、差し替えとなるベンチマークソフト、および『黄金のレガシー』本編にて、ご確認いただけますと幸いです!

④ キャラクターに関するグラフィックスアップデートと調整の方針、幻想薬について

上記でもお伝えさせていただきましたが、今回のベンチマークソフト差し替えに際し、全リージョンのフィードバックを細かく調査し、『黄金のレガシー』本体発売に向けてのブラッシュアップはもちろんですが、ベンチマークソフトにもできるだけ多くの更新を施すよう、改良と調整、不具合の修正などを行ってまいりました。『黄金のレガシー』発売までの残り期間、引き続き微調整は続きますが、大多数の調整や修正などは今回のベンチマークソフトにも適用されております。

一方で今回実施される『第一次グラフィックスアップデート』は、FFXIV描画システム全体のアップグレードでもあり、特に「影に関する処理」「ライトに関する処理」「シェーダー関連処理」などは、これまでの描画システムから大幅に変更、強化が行われています。

そのため、これまでは処理負荷を低減するために、無理やり手書きによるテクスチャなどで表現していた「瞳のハイライト」「唇の質感」などは、今回のアップデートによって、本来あるべき「正しい表現」に置き換わっています。その上で、前回いただいたフィードバックをしっかり拝見し、できる限りこれまでの見た目の再現に、より一層こだわった調整を行いました。

それでも、一部はどうしても細かいニュアンスで「これまでと微妙にイメージが異なる」という場合も、皆無ではないと考えております。その際にはぜひ、パッチ7.0リリースと同時に実装される新たな「幻想薬」にまつわるクエストにて「幻想薬」を入手していただき、キャラクターの微調整を行っていただけますと幸いです。

また、先日のプロデューサーレターLIVEにてお伝えさせていただきました通り、「幻想薬」そのものもパッチ7.0リリースと同時に、一部仕様を拡張いたします。幻想薬を使用して再度キャラクターメイキングを行う際、初回実行からゲーム内のプレイタイムで60分以内であれば、何度でも再メイキング可能という変更になります。こちらも併せてご利用ください。

もちろん、ベンチマークソフト修正版リリース、パッチ7.0リリース後も皆さんからのフィードバックは随時お受けいたしますし、問題や調整の必要性が確認されれば、今後のパッチにてアップデートさせていただきます!


『黄金のレガシー』本編のリリースも残り約1か月となり、最終調整とデバッグが猛スピードで行われています。ぜひ、6月28日(金)のアーリーアクセス、そして7月2日(火)の正式発売を楽しみにお待ちください!

引き続き、ファイナルファンタジーXIVをよろしくお願いします!!

ファイナルファンタジーXIV プロデューサー兼ディレクター

吉田 直樹

 

ベンチマークリリース日は6月3日(月) ※全館停電などもあるため

  • キャラメイク:エーテル空間のライト切り替え機能実装。「時計」アイコンをクリックで変更可能
    • ライト1が既存の青色ライト
    • ライト2が無色のライト
  • キャラメイク画面でのメニュー周辺の黒い半透明エリアを削除
  • キャラクター周り
    • ハイライト/唇表現:高額処理を強化しマップのライティング環境を変更
    • 目の周辺の印象やほうれい線:ノーマルマップやテクスチャを描き直した
    • 髪の毛の低解像度部分:高解像度対応
    • セルフシャドウ:セルフシャドウの処理の強化、ノーマルマップの調整、スペシャルライトの実装、髪型に対して影を落とす部分と、落とさない部分の切り分け
    • 環境ライティング調整:キャラクターの環境ライティングを調整し、ライトが当たっていない状態でも立体感を損なわないように調整 ※これはインゲームでも適用

 

 

 

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