吉田Pインタビュー&開発コメント(11/12 竜騎士強化)
吉田Pインタビュー
- ロンドンでのファンフェスを終えたばかりの吉田Pに複数メディアがインタビューした模様。収録は10月25日。
ファンフェスを振り返って
何よりこれだけの期間、開発も運営も主力メンツが日本を空けたのは初めてでしたが、結果、この2週間、ゲーム本体の運営上でミスが発生し、帰国したらワークフローからすべて見直さないとダメだなと思いました。ミスの原因をたどると、ここまで気合いと根性とノリと魂で突っ走ってきましたが、振り返ったらあまりにも規模が巨大すぎた、ということもあり、足元を見つめ直してみようと思います。
日本のゲーム業界でも先駆けのように、ずっとタイトルの走り出しからプロデューサーレターLIVEを通じて生放送の経験を積んでいたこともあり、何かライブでトラブルがあったとしても、お客さまにわからないようにリカバーできていたのですが、その文法が通用しないところでは、かなりの綱渡りになってしまいました。
また、ゲーム本編の運営は、ファンフェスに気を遣いすぎたため、コミュニティチームをはじめ、『FFXIV』というプロジェクト全体を見て、ゲームも運営も、ファンフェスもそうですが、いつもだとダブルチェックで進めるものが、なぜかシングルチェックすら曖昧な状態で進んでいたりなど、ミスが多く反省が残ります。もう少し意志決定権を分散させると同時に、自分がやるんだという意識に変えていかないとダメな部分があるのかな、と今回思ったところですね。
終わったばかりですが、もっともっといろいろできただろうという悔しさもあるので、「『FFXIV』のファンフェスはすげえわ!」と言っていただけるよう、さらなる準備をして今回以上のファンフェスを開催しに戻ってきたいですね。 ただ、そんな話ばかりしていると失敗したように聞こえますが(笑)、みんな充分全力を尽くしましたし、お客様も喜んでいただけたので大成功なのは間違いないです。ただ、終わったからヨシというわけではなく、さらに上を目指したいな、というのが正直な感想ですね。
新ジョブ「暗黒騎士」
新ジョブのタンクを何にするか、ほかにも選択肢がなかったわけではなくて、今回──って、まだひとつしか発表していないんだった(苦笑)。
タンクは立ち回りが難しい面をよく指摘されますが、プライドを持ってタンクを務めている方たちは、本当にゲームを好きでいてくださっていると僕は思っています。それゆえ、『HAVENSWARD』のジョブはタンクから決めようとバトルチームにお願いして。
侍という選択肢がなかったわけではないのですが、ギリギリまで検討した上で、「蒼天のイシュガルド」のコンセプトや世界観と照らし合わせ、暗黒騎士で着地させました。
僕の中の侍のイメージは、着流しに刀を下げ、居合の達人という感じです。どちらかと言えば、ロールはDPSのイメージの方が強いのです。また早い段階からパッチ2.4で忍者の実装が決まっていたため、和ジョブが続くのは印象的にどうかなと。「蒼天のイシュガルド」はハイファンジー寄りでダークな雰囲気でいこうと思っていますので、やはり今回はイメージに合わないということが大きいです。リクエストの多いジョブですし、期待している方もいると思うので、今回は見送りとなりましたが、今後も引き続き検討していこうと思います。
DPSではなくタンクの暗黒騎士
僕はゲームデザイナー松野さん(松野泰己氏)の描く世界観が好きで、「ファイナルファンタジータクティクス」や「伝説のオウガバトル」のイメージが強いです。あとは漫画「ベルセルク」のガッツ。暗黒騎士、テラーナイトやデスナイトといった重戦士系のイメージがあるのです。重量感のある鎧を着けて、ヘビーアクスや両手剣を振り回す……。また両手剣の実装を願う方も多くいらっしゃいましたので、これもDPSにすべきか悩んだポイントですが、最終的にこの2つが結びついて決まったという感じです。
黄金銃を持つ男
何か撃つんだと思います(笑)。いま言えるのはそこまでですね。でも、それだけではおもしろくないとは思っているので、そんなにシンプルではありません。過去の『FF』シリーズをじっくり見ていただきつつ、どんなジョブが来るか、予想していただけると幸いです。
パッチ2.5
フルバージョンのCGIトレーラーに関しては、パッチ2.5の内容を含んでいます。“時代の終焉”トレーラーがそうだったように物語がつぎへと大きくつながっていく話なので、まだパッチ2.5がおそらく当たっていない東京のファンフェスティバルのタイミングでは描ききれないので、何かしらをカットするか、あるいはトレーラーというよりは、どちらかというとインゲームの映像をできるだけ皆さんに最新の状態でお知らせしたいというのが、いまの気持ちです。
パッチ2.5の情報はいろいろお話できると思います。パッチ2.5の情報は、そのころから、垂直立ち上げで発表していく予定です。
オーディンバトル
ファンフェスティバル先行公開という形で、今回は仕上げているので、全会場を終えたのちのアップデートにて実装しますので、公開サーバーで世界中の皆さんに楽しんでいただくつもりです。どういう経緯でオーディンと戦うことになるのかなどは、クエストも作りますので、パッチをお待ちいただくことになります。
(ファンフェスバージョンについて)ファンフェスティバルにいらっしゃる皆さんは、『FFXIV』をやりこんでいらっしゃる方が多いので、真蛮神戦程度のつもりで作ってほしいとスタッフに話をしました。
フライングマウント
新生時に公開された3国エオルゼアフィールドは飛べません。飛べるようにフィールドを作っていないのです。飛行をシームレスに行う場合、MAPのリソース分割や、別途読み込みを行う“上物”の配置など、速度と描画範囲を仕様に合わせる必要があります。いずれ将来的に手を入れるかもしれませんが、3.0スタート時点ではまだ飛行できない予定です。
(飛行時間の制限は)ありません。ただ、ゲームとして破綻しない仕組みにはしています。いきなりどこからどこへでもフライングできてしまうと、ストーリーやコンテンツも飛ばせてしまうので、ゲームを進めている感覚とそのフライングが報酬としてつながる感じをゲームデザインの中に組み込んでいます。「レベルキャップに到達したし、エンドコンテンツにいくぜ」というころになると、相当開放感があると思います。
(6~7種類のフライングマウントが実装されるとの話だが?)すでに基本形ができて開発サーバーではすでに飛べているのですが、まだまだいろいろなアイデアも出ているので、そこは調整中です。コンテンツとして段階を付けたりだとか、おもしろいギミックを入れたりなどは、これからになります。さらにせっかくの要素なので1回公開して終わらせるつもりもあまりないです。コストによる見積りがそれくらいということで、6種類か7種類が当落線上という感じなだけです。ただ、意外とデブチョコボが飛ぶのを皆さん楽しみにしているようなので、余裕がもう少しあってもいいのかなと思いました。
(雲の向こうに竜のすみかがあって、デブチョコボで近づいたら危ない、というお話があったが)その言いかたが必ずしも正しいわけではないので、正確なところはもう少しお待ちいただきたいなと思います。少なくとも通常フィールド上でふつうのモンスターと空中でのバトルをするつもりはありません。相当な負荷とアニメーションコストになるわりに、制約が多すぎるので、バトルとしておもしろくならないと思います。ですのでコンテンツとして実現させるか、イベントで実施することになると思います。
新しい蛮神
いわゆる王道のクラシック『FF』で見られる、シリーズ通じてイフリートが最初にいて、シヴァ、ラムウ、タイタンなどが続き、その先にリヴァイアサンが終盤近くに出てきて、最後はバハムートが現れる、という流れは、ここまででやりきっているので、ここからはある種の新しい挑戦です。
あの新蛮神ふたつのバトルに関しては、最終的なバトルコンテンツデザインとしてどう落とし込むか、いままさに企画中です。いまは新ジョブを含めたレベル60のベースぜんぶを作っている最中なので、ラスベガスで行った権代(光俊バトルディレクター)の講演にもあったように、ベースを定めないまま蛮神のようなコンテンツを詰め始めてしまうと、バランスの着地点が曖昧になってしまいます。いまは、新しいジョブ“たち”と既存のジョブがすべてレベル60になって、新しいアビリティやアクションが入ってきたときに、どんな使い心地になるか、そこに力を入れて作っているところです。
- その他韓国展開の話など。
- 侍は3.0シリーズでは出ないか、仮に出たとしても相当後の模様。吉田Pの中ではDPSのイメージ。
- ファンフェスバージョンのオーディンバトルは「真」相当。チューニングしたものが「真オーディン戦」として今後インゲームに実装。さらにその後「極オーディン戦」も実装予定。
- 飛行マウントは6~7種類を実装予定とのこと。ただし現在実装されている2.0エリア(ラノシア、ザナラーン、黒衣森、クルザス)では飛行できない。3.0新規実装のドラヴァニア地方と浮遊大陸(アヤトラン?)で飛行可能になると思われる。
- 12月20日~21日開催の東京のファンフェスではパッチ2.5の内容が中心で、それに加えて3.0新ジョブの暗黒騎士と銃術士の紹介があるものと思われる。
開発コメント(11/12)
竜騎士について
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