ご注意

以下の記事は 2019年8月23日 以前に書かれたものです。
特に2013年以前の記事は旧FF14に関する内容であり、現在の新生FF14で存在しない仕様や内容が異なる仕様も存在します。過去情報の振り返りのために残していますが、内容にご注意いただきあくまで参考にとどめて下さい。

gamescom2019 Q&Aセッション

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gamescom2019 Q&Aセッション

gamescom2019Q&Aセッション

プロデューサー兼ディレクター吉田直樹と、世界設定/メインシナリオライター織田万里が質問に答えるQ&Aセッション!

  • gamescom2019で行われたQ&Aセッションの質疑まとめです。
  • 放送と同時聞き取りのため、誤字脱字・内容の誤りを含む可能性があります。ページ末に公式録画を埋め込んでいます。気になる方は、そちらでも確認してみてください。
  • 以下で名前がないのは世界設定・メインシナリオライターの織田氏による回答です。吉田Pが補足したものは「吉田:」と頭につけています。
  • 8月23日22時、再度ビデオを見直しの上で文章を修正しました。

 

  • 以降に物語の核心部分に触れる記述を含みます。
  • パッチ5.0まで進めていない方、ネタバレを好まない方はこれ以降読み進めることをお勧めしません。

 

Q&Aセッション一問一答

水晶公ヴァウスリー、エメトセルクなどが登場するストーリーを書くのはどのくらい楽しかった?
  • どのくらいと聞かれると表現が難しい。この3キャラクターに限らず、物語を書くというのはいつも楽しんでやらせてもらっている。
  • 吉田:これらに限らず、キャラクターの運命を作っていくのがメインシナリオの醍醐味だよね
  • ちなみにこの3キャラクターはほぼ石川さんが組み立てた存在なので、自分が彼らの敵などを書く場合にはブレが生じないように極めて注意しながら書いてます。
水晶公はクリタルタワーの一部となったとき物理的な加齢が止まったのか?
  • 漆黒最後まで見た人は、彼の素顔を見たと思う。それが答えです。
  • 吉田:彼はいろいろなものを救うために長生きしないと達成できないと悟った。そのためにクリスタルタワーと同化した時点で、ある意味成長しないし加齢もしなくなった。それくらいの思いでこの決断をしたということです。
ヒュトロダエウスとの会話やハーデス戦前のエメトの会話のほかに光の戦士の「本来の魂」が何であるか?についてのヒント
  • あるかないかでいえばある。これ以上はこの場ではいいたくない。
  • 吉田:漆黒だけではなく、いろんなところにヒントがある。逆にしゃべってしまうと面白さをなくしてしまうことにもなる。あーじゃないかこーじゃないかというのをいろいろ議論して欲しい。
  • 吉田:1個だけ補足しておきたくて、意外と光の戦士ヒュトロダエウスだったんじゃないかという予想をネットで見るんですけど、そうではない。それはないです。それだけは伝えておきます。
原初世界の子孫であり7回統合された。これはすべての魂のことをいっている?
  • 「霊災のたびにすべての原初世界の魂が統合されたということ?」
  • 世界が統合されると同時に、主人公を含む生命体のすべてが統合を経験している。光の戦士闇の戦士など特定キャラクターに限らず、すべて魂が濃くなっている。
  • 吉田:世界の統合自体はキャラクターに行われるものではなく世界全体に対して行われるため、必然的にすべての魂が濃くなっていると考えてください。
FF14の世界設定やストーリーヴィエラロスガルを組み込むことの苦労
  • ヴィエラ族については、FF12の基礎設定をほぼほぼそのまま受け継いでいて、「リターントゥイヴァリース」のシナリオを担当をしてくださった松野泰己氏とやりとりしながら組み込んでいった。実はさほど苦労はしていない。松野さんありがとうございました。
  • ロスガル族については、突然出てきた印象にならないように、ボズヤ(シタデル・ボズヤ)と絡めたり、「紅蓮秘話」に登場させることでなじませていった。※「紅蓮秘話」の第8話「少年たちの魔導展」に登場
ランジートの強さは「罪喰い」からも強さを得ている?実力?
  • 吉田:これ結構コミュニティでも議論になってますね
  • 使い魔から力を得て戦うという独特の戦闘スタイルを持っている。彼自身が修行で身につけていったもので罪喰いとは無関係かなと思っている。
  • 光の氾濫によって失われたノルヴラント「以外」の土地にルーツを持つ、特殊な武術を継承する一族の子孫であるという設定があり、命名ルールも他のキャラとは変えている。
アシエンは本当にエメトセルクの幻影都市で見られるような姿だった?それとも演出?
  • ぼんやりとした幻影のような姿になっていることを除けば、アーモロートでの姿と同じ。当時もローブと仮面をつけることが一般的だった。アシエンがローブと仮面を着用するのもその名残。
  • 吉田:これ若干混乱があるが、古代人全員のことをアシエンと呼ぶわけではない。なので、アーモロートにいるのはアシエンではなく古代人の幻影。当時アーモロートに住んでいた古代人たちは、あの姿同様にローブをまとい仮面を付けていたのは確かにそう。ただ顔とかがぼんやりしているエイリアンっぽいのは、正しくはない。あれはあくまで幻影だから。本来はちゃんと目鼻立ちがヒトと同じ様にあるが、みんな同じ様に見えているという演出上の効果を狙ってのもの。ここが勘違いのもとになっているのがある。たとえばヒュトロダエウスとの会話後に、エメトセルクが一瞬光の戦士をローブ姿のキャラクターと見間違えるとき(ハーデス戦前)がある。これが幻影なので同じものだと認識しているプレイヤーがいる。なので顔とかは本当はちゃんとしたものがあると思ってほしいのと、一応マスクは(ヒュトロダエウスとは)別のものになっている(ので別人)。
アシエンアーモロート市民の名前は全部ギリシャ神話に基づいたもの?
  • 前提としてヒュトロダエウスはギリシャ神話ではない(後世の創作物)。とはいえ、全てかどうかは今後に関わるので明言はしないが、今回登場したキャラクターや用語をギリシャ風に統一しているのは事実です。
  • 吉田:ちなみにそれ理由はあるの?
  • 織田:理由はありますが、いまそれを詳しく語ってしまうとまずいです。
  • 吉田:まずい。なるほど。
新生のカットシーンでアシエンが「示せ創生の嘆き声を~」という場面がある
  • ※「示せ、創世の理の嘆きの声よ。 物世に有りし石棺に偽魂を宿さん…。 為せ、真理の偶像よ」 Lv9メインクエストではないかと思われます。
  • アシエンのバックストーリーはどのくらいの期間温めていたのか?
  • アシエン”という言葉自体は旧FF14から登場しているので、その頃からある。すべての設定がある時にかっちり決まっていたのかは別。いつから考えていたのか?と聞かれれば真相は謎です。
  • 吉田:TVドラマシリーズと似ているところはある。新生を1stシーズンとすると、2ndシーズンの蒼天でFF14自体がサービス打ちきりになる可能性ももちろんあった。だから、なんとなく全体を少しずつそれっぽく決めていき、紅蓮を作っているあたりで、あ、これはもう大丈夫だろうということで、一気に組み立てていった。織田さんと石川さん、とくに織田さんは世界設定など、過去にしゃべったセリフとか、過去に示した事象などをものすごく慎重に徹底して調べて記憶して作っているので、それが後から結局嘘にならないようにとか、それがさも昔から考えてられていたようにアドリブで設定を作りストーリーを紡いでいっている。なので織田さんと石川さんの2人のスキルは恐ろしく高いと思います。
ラハブレアの真名は?
  • (手でバッテンを作って無回答)
アシエン・エリディブスはかつてラハブレアを長い沈黙の後独特であると評価した。どういう関係か?
  • アシエン・エリディブスと他のアシエンの違いとか、彼から他のアシエンへの想いは今後描かれていくと思うが、現在ちょうどそのあたりのプロットを吉田さんに提出してチェック待ちなので、ゴーサインが出ればというお話でございます。
  • 吉田:確かにここから先の物語に大きく関わることなので、あんまりこれ以上詳しくは現時点では言えない。ただ、エリディブスもエメトセルクも、ラハブレアのことをなんか低く評価していることはないと思いますよ。ある意味尊敬しているはずで、たとえば「(いろいろ乗り移って)あれじゃあ擦り切れる」というのがあったが、あれは「あいつは仕事し過ぎだって!」くらいの意味合いでもある。たとえば吉田は仕事し過ぎおかしいよなというくらいのもので、評価を低くしているのではない。
ガイウス光の戦士の味方として戦うことになったと思われる最初のメジャーな敵役だったがその決定過程は?
  • 似た事例としては、竜騎士クエストで戦ったエスティニアンイシュガルドで仲間になっらのと同じ。彼の場合は”イシュガルド”という国について光の戦士に伝えることが必要だったために仲間になった(※これと同じ話が後述される)。ガイウスについてもそれと同様で、ガレマール帝国についてより深く知って貰う必要があるタイミングだという判断がくだされた(ため仲間になった)。
  • 吉田:新生ラストの大爆発で「ガイウスって死んだの?これ」という会話をシナリオ班としたときに、「不明っす」となってた。じゃあそこは死んだのなら死んだことにしないとすっきりしないしはっきりさせようという話をしていた。そこで、生きてるならちゃんと登場場所作ろうという話になった。あの当時わりとどうなるかわかんないけど生きてるっていう明確な決定にしておこうというのをやった記憶があります。※メインルレで魔導城に行けば描かれているシーンのことで、アルテマウェポンで戦った後、放り出されてバーンとなるところです。
ガレマール帝国の皇族が主に男性ばかりだがソル帝やヴァリスの妻や娘についても知らせて欲しい。奥に控えているのかガレマール帝国では有名な公人か?
  • ガレマール帝国で男性キャラばかりが登場しているのは偶然で、女性も居るし奥にこもっているばかりではありません。しかしヴァリスの妻については、ゼノス出産直後に亡くなっている設定なので登場させるのはちょっと難しい。可能性があるとすればサイドストーリーとかですかね、わかんないですけど。
  • 吉田:サイドストーリーといえば、毎年8月27日にFF14の新生(の記念日)にあわせて、(Web上でのサイドストーリー)「秘話」公開をやってきた。今年も「漆黒秘話」が公開されていく予定なのでぜひ読んで欲しい。※それぞれ全8回くらいずつ順番に公開された。
アシエン・ナプリアレス討滅戦において、メテオが落ちてくるフェーズのフィールドにクリスタルタワーによく似た結晶があり、ハイデリンらしき像がいる
  • 前提としてあの壁画はアシエンが描いたわけではない。世界分断前の記憶を覚えていた人が夢とかでビジョンをみて描き留めたもの。アシエンがらみで結晶をモチーフにした描写が多いのは、ハイデリンの象徴であるマザークリスタルと対になる紫色のマザークリスタルがあるため。これに由来しているからモチーフにしている。※→「ゾディアーク」など参照
絶アルテマ戦などで出る「アルテマサビク」や「黒聖石サビク」のサビクについて
  • まあヒミツといいたいですが、唯一いえるとすれば、あの動力源=黒聖石サビクって何だったの?という話については、今後のあるストーリーラインで関わってくるとか来ないとか。そんな感じ。※メイン魔導城でも真の力と称してアルテマ詠唱と発動するシーンがあります。
ジョブ詩人などストーリーと離れてしまったものの扱い。今後同調することはあるのか?
  • 吉田:あのーこれはおっしゃるとおりなんですが、僕らにとってもとてもとても難しい問題だと認識しています。やっぱりプレイヤーのみなさんがストーリーに求めるものと、たくさんのジョブがいる中での強弱などのバランスなどについて多くの人が満足できるような仕様を作る上で、ストーリーとズレが生じてしまっているのは事実だし、我々もそのために目をつぶっているところでもある。これ(現在の詩人ジョブアクション)にあわせてストーリーを調整しても、今後ジョブ調整が入るとまた(ストーリーと)ずれるので、問題があると認識しつつ、答えはまだ出てないです。
新しいジョブアクションの背景を描いて欲しい
  • 吉田:これもさっきのご質問と基本的には同じで、僕らも織田もLv80アクションにはちゃんとしたストーリーなどをつけたい側(の人間)だが、仮に今、侍の「照破」などを変えようとしているが、そうして大きく変わった場合にまたストーリーをいじらなくてはいけなくなる。漆黒ではそもそもそうした設定を付けないという判断にいたった(ので実装していない)。
種族の部族ムーンキーパーシェーダーの背景を掘り込んで欲しい
  • 種族クエストや部族クエストみたいなアイデアは、かなり昔から存在して実装タイミングを伺ってきていたという経緯があります。ただひとつのプレイアブル種族だけをクエストとして扱うことはむずかしく、やるなら全部(の種族)となったまま、どんどん種族が増えて作成コストもどんどん膨れ上がってという状態です。
ムーンキーパー命名規則で「第一星暦の時代から続いている」とある
  • 名字の中には、世界が分断される以前からのものがあったりするのか?
  • 吉田:みんな細かいね。凄いよく調べてるね
  • 織田:ハイデリンゾディアークの戦いを覚えていて描いた人がいたように、忘れがたい言葉とかフレーズがあって、意味はわからないけどなにか大切な音の響きなどがあり、それを自分たちの名前に引き継いだという設定になっている。
マヤ文明やアステカ文明、東アジアの文化などの影響を受けたものが出てくる。今後は?
  • もちろんそういったケースはあると思います。新しい地域とか国とかを考えるときに、現実世界の文化とか歴史をモチーフにすることはある。今後についてはネタバレになるのでいえないですね。
  • 吉田:FF14の場合、織田も好きというのもあるが、世界中の歴史や逸話、神々の物語から着想を得ているものは結構おおい。ただしそれをいっちゃうと先行して調べられると色々まずいのでナイショにしておきます。
ファンタジー作家を目指しているが、織田さんのプロセスを教えて欲しい
  • まず前提でボク(織田)の話をするがあなたに合っているかはわからない。自分のスタイルで言えば、まず「これは何の物語なのか?」という根本を決めるところからスタートする。そして根本というものはできるだけシンプルに表現できるものが良いと考えていて、できれば一行で書ききれるものがよいと思っている。例えば蒼天は、「1000年間続いてきたドラゴンと人の戦いを終わらせる物語」です。じゃあ1000年間も長く続く戦いってなんだろうとか、その理由とかドラゴンと人間の違いとはという疑問と答えを用意していく。この疑問が解消されていく順番を決める。その過程で必要となるキャラクターの役割というものが出てくるので、ここでイシュガルドの言い分を説明する人物が必要だからエスティニアンを仲間にしようとか。そういう順序で物語を作っていく。あと一日の作業量はどれくらいなのかは、どれくらい集中できるかによる。他の作業がなければ当然早くなる。蒼天では集中できる時間を作って1日10クエストくらい書いていた。メインシナリオの概略については2年毎に決めている。
  • 吉田:FF14の場合はかなり長期計画でメインシナリオも組んでいて、基本的に拡張パックの作業が終わったら次の2年分のお話を大まかに決めてしまうシナリオ合宿を最近はおこなっている。漆黒のヴィランズが「第一世界を救い、光を切り裂いて闇を取り戻す物語」に決めたのが2017年9月ですね。パッチ作業をしながら各自がイメージを膨らませておいて、2018年3月に行った合宿でおおよそ漆黒のヴィランズストーリーを決めた。(そしてリリースが2019年7月)なのでかなり長期計画でやってます。
  • ※今までも幾度か話されてきたことですが、例えば漆黒が出た今現在(2019年8月)は、特に吉田Pや織田氏・石川氏などは「漆黒の次の拡張ディスク」のメインシナリオのプロットに取り掛かっているという話です。14くらい大きなMMORPGの開発になるとそれくらいの長期計画で開発作業をしているという話。
次も織田さんと石川さん協同?
  • 吉田さんにお前はクビだと言われない限りはしばらくは続きます。メインシナリオでいえば、石川・織田という表に出ている人以外にもいます。
  • 吉田:メインシナリオはサブクエストよりかなりスキルが要求されてくるので、2人の他に中堅どころが2人いま参加している(つまり計4人)。彼ら2人は織田・石川の寝首をかこうと虎視眈々と狙っているんじゃないかと(笑。ただ、ゲーム開発者のキャリアは難しい。織田・石川2人のキャリアを今後どうしていってあげたいかということもFF14とは別に考えていて、(14のシナリオ以外の)新しいチャレンジをさせてあげたいという思いもある。2人が望んでFF14の仕事をモチベーション高くこれからも続けるよと言ってくれればプレイヤーも我々も嬉しいことだが、本人たちが新しいチャレンジをしたいといったときには歓迎するチームでいたいと思っている。縛り付けようというのはしない。ただ、どうしてもここ(区切り)まではやって欲しいというのはありますけどね。
エオルゼアエンサイクロペディア第三弾は?
  • 織田:みなさん欲しいですか??
  • 織田:出版の部門には伝えておきます。あれ書くのしんどいし印税も貰えないので…ちょっと考えておきます。
  • 吉田:でもゲーム業界で働いていて、あれだけ装丁が豪華で素晴らしい紙もいいやつでロアーだけをかける機会はあんまりないと思うよ?
  • 織田:実はゲーム開発者になる前に出版編集者・ライターをやっていたが、そのライター7年間でハードカバーで箔押しの本を作ったことがないので、そういう意味では実は夢がかなっていたりする。
  • 吉田:では、メインシナリオのスケジュールに影響が出ないのを約束した上で、ぜひ執筆をお願いします!
  • 織田:しばらく慎重に考えさせてくださいw

他の国でのPLLと違ってかなり濃い質問が連続してましたね。世界設定本、個人的にも期待しております。

公式録画

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